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さとうのアトリエ日記

Alchemist Column / #125 遠足

2016/01/30

アトリエのちびっこクラスでは、時おり制作時間を外で過ごす。

春、桜が咲いたらスケッチをしに行く。
冬の寒い時期には七輪で焼き芋を焼いて過ごす日がある。
夏は制作を早めに切り上げてしてスイカ割りをする日がある。

先日は、同じ町内にある玉川大学まで出かけて、
彫刻の教授の作品展を見てもらう鑑賞会のようなことをした。

大学の個展会場までは徒歩で25分ほど。ちょっとした遠足だ。

アトリエのスタッフが2名同行し、その日「行きたい」と
言ったちびっ子が出かけていった。
制作をしたいひとは留守番の私と一緒にいつも通りのアトリエでの制作である。

今回は彫刻作品を生で見てみてもらって、作者と会話してもらいたい、
ということと、大学をちょっぴり覗きにいこう、という主旨の遠足だった。

遠足に参加した小学校5年生のはなちゃんは、絵が大好きだが、
彫刻はそもそも接点がないため好きでも嫌いでもない。
彼女はどんなものを見てくるのか、帰ってきたら話を聞きたいね、
と残った人と言いながら留守番をした。

制作時間の、1時から3時までの時間をギリギリまで使って
遠足から帰ってきたはなちゃんは興奮で息を弾ませていた。

バラの形をした松ぼっくりが山盛りに入った紙袋を抱えている。

「あのね、大学でレアな松ぼっくりがすごく落ちてるところを見つけた!
すごいいっぱいあった。。。。!!」


この松ぼっくりは、アトリエでは「すごくレアな松ぼっくり」として貴重視されているのだ。

「おおー!!すごいですねー!!」
「でしょ」
「あんなに沢山のコレが落ちているとこ、見たことなかったですよ」
「いやあ興奮しましたねえ」

同行した2人のスタッフ、まっちゃんと深谷さんもすごく嬉しそうだ。
彼女たちも実は木の実拾いが大好きなのだ。

「...。。。。。あのさ、個展は行ったよね?」

「もちろん行きましたよ。はなちゃん、高橋先生とけっこう話せて、
先生からお菓子もらいました。」

「それより、この松ぼっくり!帰り道に学内で見つけたんです。
すごい短時間で、こんなに拾えました。いやあ、すごかったですよ〜」

「。。。。。。。。」


ほどなくお母さまがお迎えにいらして、
はなちゃんはパンパンになった紙袋を誇らしげにお母さんに見せた。

「ねえ、すごいでしょ、こんなに拾った!!」
「え、はな、彫刻は見たの?」とお母様は首を傾げている。
「行ったよ。ねえ、これ持って帰っていい?」
「いいけど。。。。。。」

私とお母様はきっと同じような顔をしていたと思うが、
とても嬉しそうなはなちゃんはそれには頓着せず、何度も紙袋をのぞき込んでいた。

「はなちゃん、彫刻の先生とお話し出来たみたいです。お菓子をもらったそうで」
フォローのつもりでお母様にそう話すと、「いろいろ楽しんだのですね」とお母様は眉尻を下げて笑った。

ふわり、とおおらかな空気をまとったお母さまのもとで、
今の彼女の伸びやかな制作のベースができているのだろう、と感じる。

二人が帰ったあと、スタッフのまっちゃんが笑いながら言った。

「はなちゃん、松ぼっくりのぞき込みながら
『。。。こんなに楽しくって、いいのかなあ。。。。』て何度も言ってました」


「あ、はっちゃん、彫刻もすごく見ていたんですよ」
深谷さんも笑いながら言った。

「先生ともかなり話しましたし。おもしろい体験だったんじゃないかなあ。
ま、その後の松ぼっくり拾いで印象は吹っ飛んだと思いますけど。」


私は思わず頭をかいてしまった。
「。。。。楽しんでくれたんだったらよかった。。。のか?なあ。。」


何がおかしいのかよく分からなかったが、なんだか面白くなって、3人で笑ってしまった。

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